海外透析旅行報告

フランス・リヨンで8時間透析

2015.7.25-8.2

Copyright © 2015 by Akio Tanaka

1.はじめに

私たち透析患者は、なかなか不自由で旅行に出かけることもままなりません。ましてや海外旅行となると、なにがおきるやらと心配ばかりで、私は透析生活に入って以来6年間、一度も出かけたことがありませんでした。

でも、2015年7月にフランス・リヨンへ9日間の旅行へ行くことができました。この旅行の経験を皆様にご報告して、皆様が旅行を計画する参考にしていただければと思いました。

2.旅行の概要

長男の家族が1年間リヨンの街に滞在することになりました。これが引っ込み思案、心配性を振り切って旅行に出かけようとしたきっかけです。半年くらいたったら孫の顔を見に行こうというのが、一番の動機です。

二番めの動機は、リヨンの街にはタサン透析センターという施設があることです。この透析センターは、私がお世話になっているかもめクリニックとともに長時間透析の世界リーダ的な存在です。ここなら安心して透析を受けることができると思いました。

旅行の日程は次の通りです。

7月25日(土)
11時45分 羽田発 Air France機でパリへ向かいました。本当は前日の夜中に出発予定だったのですが、機材が整わないということで12時間後の出発になりました。
7月25日(土)
パリ シャルルドゴール空港(CDG) 17時着着。本来ならこの日朝早くについて一日中パリ見物のはずだったのですが、12時間遅れでは何もできませんでした。
7月26日(日)
半日だけパリを見物して、TGVに乗ってリヨン・パールデュー駅へ
7月27日(月)
第1回目の透析、タサン透析センター
7月28日(火)
街歩き第1回
7月29日(水)
第2回目の透析
7月30日(木)
街歩き第2回
7月31日(金)
第3回目の透析
8月1日(土)
午後 パールデュー駅からサンテグジュベリ空港へ。CDG経由で帰国
8月2日(日)
羽田に18時ころ到着

私自身は二日しか街歩きをできませんでしたが、同行の家族(妻、娘夫婦、孫小4、小2)は、十分に楽しんだようです。

3.旅行の準備

旅行の準備を始めたのは4月下旬になってからです。

旅行透析願い

まず、相手方の透析センターの受け入れ許可をもらわなければなりません。旅行の日程を決めると同時に、かもめ・みなとみらいクリニックの金田理事長先生に、タサン透析センターを紹介してくださるようお願いしました。金田先生は快く引き受けてくださり、タサン透析センターのシャゾー先生に連絡を取ってくださいました。金田先生とシャゾー先生とは、たがいに長時間透析のリーダとしてお付き合いがあり、シャゾー先生はみなとみらいクリニックに来られたこともあったのだそうです。

シャゾー先生からは、Holiday Daialysis Request という5ページある文書の様式が送られてきました。「旅行透析願い」でしょうか。「医師あるいは透析施設のスタッフが記入すること」とかいてあります。

旅行透析願いの写真
旅行透析願い 第1ページ

この文書の記入項目はつぎのようなものです。この書類では感染症などへの対処も記述することが必要で、HIV検査も改めて行いました。

  • 氏名住所など
  • 担当医氏名、メールアドレス
  • 透析導入時期、腎不全の原因、その他の病歴
  • 血液検査の結果詳細
  • 透析条件詳細
  • 投薬の詳細
  • アレルギー
  • 担当医師のサイン
  • この文書はかもめクリニックからタサン透析センターに送付してくれました。

    いくつかの気になる事項については、私から問い合わせをしました。 第一日目に何時に訪問をすればよいのか、透析費用はいくら用意していけばよいのか、費用の支払にクレジットカードを使えるか、それとも現金か、こんなことでも確認しておく必要があると思います。

    回答は、初日は8時前に来るように、最初に面談する、費用は約950ユーロ、支払いは現金で、でした。

    外国では大きなお札は受け取ってくれない、という話を聞いたことがあります。ユーロには5, 10, 20, 50, 100, 200, 500の6種類があります。街のお店ではせいぜい20ユーロまでだという話もあります。今回は100ユーロ10枚を用意しました。

    飛行機への注射器、注射液の持ち込み

    私は糖尿病も持っています。インシュリンの注射が必要です「注射針は麻薬常習者の持ち物だし、液体を航空機内に持ち込むことはできないぞ。」というアドバイスをくれた人がいます。 糖尿でお世話になっている、横浜駅東口のクリニックにお願いして、次のような証明書を作ってもらいました。先生のサインもいただきました。

    diabetes certification
    糖尿病の証明書

    健康保険への手続き

    私たちは健康保険から手厚い保護を受けていて手続きも医療機関が行ってますが、海外での受診については自分で手続きをしなければなりません。

    私が所属する健康保険組合に連絡したら、ていねいに手続きを教えてくれました。帰国後提出する書類はA4で5枚です。うち2枚は受診した診療所の先生に記入していただく必要があります。

    paper for insurance1 paper for insurance2
    健康保険の手続き:受診した診療所に記入してもらう用紙

    なおここで記入してもらった病名や処置内容はフランス語で書いてありますので、組合の提出時には自分で日本語に翻訳したリストを添付しなければなりません。

    旅行の手配

    桜木町コレットマーレにあるH.I.S.にお願いしました。

    H.I.S.には、

  • 往復の航空券
  • パリのホテル一泊
  • パリからリヨンまでTGVの乗車券
  • をお願いしました。

    リヨンでのホテルについてはH.I.S.はあまりチャネルがなかったようです。自分でbokking.comで探して予約しました。場所は息子のアパートの近く、5分くらいで歩ける場所にしました。リーズナブルな価格だったと思います。

    4.透析の実際

    透析そのものは、当然のことながら、日本での透析と初めから終わりませほとんど同じでした。ここでの報告は、違いを強調したものになりますが、この報告に書いていること以外は全部同じだったとお考えください。またこの違いは、あとで考えると、社会・習慣の違いからくるものであったように思います。

    緊張の朝

    7月27日 指示された朝8時の20分前に透析センターに到着しました。交通にはタクシーを使いました。クリニックは閑静な住宅地・文教地区にありました。

    Nephro Care entrance Around the clinic
    透析センターとその周辺

    受け付けのカウンターのところはシャッターが下りていて、人気がありません。患者は続々とあらわれて奥へ入っていきます。みんな私の方をちらっと見るだけで通り過ぎていきます。

    ちょうど8時。係の女性が現れてシャッターがあがりました。英語で来意を告げると先生に連絡をとってくれました。先生を待つ間に、パスポートを見せろと言われ、コピーがとられました。

    ほんの少し待って、シャゾー先生と女性医師とが現れました。玄関近くの小部屋に案内され、そこでご挨拶。簡単な問診、血圧測定、聴診がありました。なんと上の血圧は220。「高いねー」「初めてのところに来て緊張していますから」くらいの会話はできました。健康保険組合に出す書類は、ここで記入をお願いしました。

    つぎに会計へ行って、3回分の費用を支払いました。きちんと領収書をもらいました。そこへ看護婦さんが迎えに来てくれて、2階の透析室へ向かいました。

    透析室

    透析室の様子を写真で示します。入り口をはいって正面にガラス張りのナースセンター、その前に大きな体重計。左右にベッドが3つずつ。ベッドの間隔は、かもめクリニックと同じく、2mほどはあります。ベッドも幅90cmは十分にあります。ナースセンターの両横には個室、その間の通路の向こうには、もっとたくさんベッドがありそうですが、よくわかりませんでした。

    Dialysis Room left Dialysis Room right
    透析室の様子

    穿刺と止血

    写真でもわかるように、ベッドはかなり高く、看護師さんの腰のあたりにあります。穿刺と止血の時に看護師さんは、腰をかがめたり、ひざまずいたりせずに、腰を伸ばした状態でおこないます。

    日本でいつも使っている麻酔シート(ペンレス)は持っていきませんでした。そのことは(言葉ができないので)看護師さんに説明はしませんでしたが、穿刺のときに2,3か所に注射器で麻酔薬を打ってくれたように思います。穿刺の痛みは全くありませんでした。

    止血は看護師さんによって違いました。第1日と第2日は看護師さんが黙って押さえてくれました。透析導入の最初の時以来の経験です。第3日には、英語ができない人でしたが、みぶりで、自分で押さえろと言います。それから手袋を渡して、穿刺場所を抑える右手につけろと言いました。これは初めての経験です。自分の手も信用するな、ということでしょう。

    穿刺と止血のとき、両方ともマスクをつけるよう指示されました。

    昼食

    8時間透析なので、お昼に昼食がでます。

    Lunch 1st
    昼食 7月27日

    第一日目の昼食は、①チキンソテートマトソース、ブロッコリー、マッシュトポテト ②サーモンテリーヌ、トマトとレタス、レモン添え ③ モッツァレラチーズ2切れ ④ アプリコット2個 ⑤パンをひとかけら。食後にはコーヒーをいれてくれました。

    これぞフレンチ、さすがはフランスのクリニックだ、日本の病院食でこんなのは見たことがないと感激してしまいました。

    第二日、第三日の食事の写真も載せておきます。第一日ほどの感激はありませんでした。でもとにかく、チーズ、デザートがついてくる。これがフレンチなのだと思いました。

    Lunch 2nd Lunch 3rd
    昼食 7月29日, 31日

    「長時間透析と限定自由食」のかもめクリニックに対して、「長時間透析と1日塩分5gの制限食」のタサン透析センターです。塩味が少なかったことだけは不満でした。でもチーズの塩分で補えたように思います。

    透析センターへの交通

    ホテルを長男のアパートの近くに取ったために、透析センターとの間がずいぶん遠くなってしまいました。

    Lunch 3rd
    ホテルから透析センターへ

    Googleによると距離は6.9km、車での所要時間は18分と書いてあります。地下鉄で行けるところまで行って、それからバスという交通手段も考えたのですが、やはり道に迷うのは困るし、遅れるのも困ります。それでタクシーで行くことにしました。前夜のうちにホテルのコンシェルジュのお姉さんに、事情を話して手配をお願いしました。所要時間約20分、タクシー代は20ないし25€とのことでした。

    Roosevelt Hotel
    ルーズベルトホテルの受付

    3回往復で全部で6人の運転手さんにお世話になりました。英語は全然できないよ、という人が2人。残りの4人の人とは、なんとか話をすることができました。一人は、息子が柔道をやっていて、こんど韓国で開かれる世界大会に行くのだ、といっていました。もう一人の人は、自分は10年以上まえにダマスカスから来た、フランスは移民に対して親切に援助してくれるのだ、と言っていました。

    その他

  • 出入りする人たちをベッドの上から見ていると、自分で歩いてくる人もいますが、ストレッチャあるいは車いすで搬送されてくる人たちが多くいるような印象です。ストレッチャの人には2人の介護者がついてきます。この大きなストレッチャのまま、体重計にのります。
    client2 client1
    患者のみなさんと体重計
  • フランスでは英語は通じないよ、と言われて出かけましたが、何とか意思疎通はできたかと思います。3回の透析で3人の方にお世話になりましたが、男性二人は英語で話してくれました。3日目の女性は、私は英語はだめなのよ、といいながら身振り手振りで話しかけてくれ、Yes/Noで答えが言えるようにしてくれました。
  • 5.街歩き第一日

    家族は5日間リヨンの街を歩き回って楽しんだのですが、私は2日だけ。写真を中心に紹介します。第一日は、旧市街(ヴューリヨン Vieux Lyon)と呼ばれる地区をあるきました。全部で12,000歩になりました。

    フルヴィエールの丘

    リヨンの街を歩くときに便利なのがシティーカードです。22€で地下鉄やバス、遊覧船などに一日乗り放題です。このカードを使って、まずケーブルカーでフルヴィエールの丘の上にあがりました。ケーブルカーの正面には、Vieux Lyon, Fourvièreと書いてあります。

    client2 client1
    シティーカードとフルヴィエールの丘に上がるケーブルカー

    ノートルダム大聖堂

    丘の上にはノートルダム大聖堂があります。ここがリヨンの街を作った人たちの聖地なのでしょう。この丘から眼下に広がるリヨンの街が一望できます。

    NorteDame NorteDameStaindglass OldCity
    ノートルダム大聖堂とその内部、丘から見た旧市街

    ローマ遺跡

    ノートルダム大聖堂から少し下がったところにローマ時代の遺跡があります。ローマの劇場跡です。いまでもコンサートなどに使われているようで、中央にあるステージの上ではリハーサルが行われていました。

    romantheater1 romantheater2
    ローマ時代の劇場遺跡

    遊覧船

    シティカードを使って、ローヌ川とソーヌ川をめぐる遊覧船にのりました。船長も船員も、切符売りもガイドも、全員が女性でした。この二つの川が交わる地点では、ローヌ川のつち色の水とソーヌ川の緑色の水が出会う様子を見ることができます。

    client2 client1
    遊覧船乗り場、二つの川が交わるところ

    ミニチュア博物館

    再び歴史地区にもどってミニチュア博物館を見学しました。サン・ジャン大聖堂の前の小道、サンジャン通りにありました。家具などを小さく制作して本物のようにみせる模型をミニチュアというのだと思い込んでいましたが、そのイメージがくつがえされました。大きなものまでミニチュアと言うようです。第1展示室から第7展示室までは、大きな恐ろしいミニチュア、小さい女の子は泣き出してしまいます。この写真は省略します。最後の第8展示室になってはじめて、私たちが言うミニチュアをたくさん見ることができます。A3、B3サイズくらいの窓から家具とかお店の内部とかのさまざまな展示があります。ここはミニチュア好きな人にはたまらない展示だと思いました。

    entrance miniature 1 miniature 2
    ミニチュア博物館 一階の入り口と家具のミニチュア

    6.街歩き第二日

    第二日にはおよそ11,000歩あるきました。ローヌ川とソーヌ川とにはさまれた半島地区を歩きました。

    地下鉄をHenon駅でおりて、Canuts通りを歩いていくと交差点のところに大きな壁絵があります。写真正面の建物が重なって見える部分、これが一枚の壁に描かれた壁絵です。建物あり、階段ありでまるで本物のように見えます。たくさんの人たちが自分をこの壁絵の中の人物に仕立てて写真を撮っています。リヨンにはこのほかにもいくつか壁絵があるそうです。

    Wall painting Wall painting and people
    壁絵 左の赤い建物以外は絵

    壁絵から500mほど歩いてCroix-Rousse通りにでました。ここにマルシェがありました。この日は30軒ほどが店開きをしていました。野菜と果物の店、パンの店、チーズの店、ソーセージ・ハムの店、ローストチキンの店。見ているだけで楽しくなります。このまちでは様々な食材がたいへん安い価格で売られているように思います。

    Marche Entrance Vegetable Breads
    Cheese Sausage Chekin
    マルシェ 畜産、農産物は安い。

    グランド・コートは南向きの斜面に作られたきれいな公園です。そのまま石の階段の商店街をを下りていきます。そしてPlace des Terreaux(テロー広場)に到着。ここから南に繁華街が広がっています。プランタンもありました。

    Park Grande Cote Shops along Stone steps Place de Terraux
    斜面の公園、石の階段の商店街、テロー広場

    7.美食

    リヨンは美食の街として有名です。いちどはちゃんとしたディナーを食べてみたいと思い、ホテル近くにある一つ星レストランピエール・オルシを選びました。

    restaurant ORSI Mark ORSI atmosphere ORSI
    一つ星レストラン ピエール・オルシ 外観、紋章、内部の様子

    スープはトマト。前菜はフォアグラをラビオリでつつんだもの、トリフ添え。これが絶品でした。
    メインに家内はロブスター、私はフィレステーキ。ここでもうおなかがいっぱいになりました。

    tomato soup duck foie grass
    トマトのスープ、前菜にフォアグラのラビオラ包み
    tomato soup duck foie grass
    メインディッシュ ロブスター、フィレステーキ

    この後が大変でした。まずチーズ。 家内はヨーグルトとクリームチーズを混ぜたもの、私はカマンベールを選びました。お菓子としてうすいクッキーとマカロンなどがでてきました。

    cheese cookie macaroon
    チーズ、お菓子

    その次がデザート。 家内はシャーベット、私はクレープにレモンはちみつソースにしました。

    コーヒーのときにはシェフのオルシさんがやってきて、記念撮影です。。

    crepe with hoeny lemon with Orsi
    クレープ そしてシェフ オルシと記念撮影

    リヨンはフランス料理の原点、美食の町と聞いていました。そしてそれなりにおいしいのですが、なにしろ量の多さに圧倒されました。特大キングサイズに思えました。日本人の年寄としては、シルバーサイズ・ハーフというコースを作ってほしいと思います。

    8.交通

    エアーフランス バス

    シャルルドゴール空港からパリ市内リヨン駅までは、エアーフランスのバスを利用しました。ターミナル2Eをでたところに切符の自動販売機があり、道路を渡って乗り場があります。乗り場には2,3人の男たちがいて、荷物を積んでくれます。
    この自動販売機でクレジットカードを使って切符を買おうとしたのですが、日本のカードを受け付けてくれません。乗り場の人たちに聞きに行ったら、バスの運転手から買え、と言われました。運転手が持っている無線のクレジットカード端末は私のカードをちゃんと認識してくれました。

    Ticket Machine at 2E Bus stop
    ターミナル2E エアフランス 券売機と停留所

    パリからリヨンへ

    パリでの一泊は、Gare de Lyon 駅近くにとりました。この写真は夜9時ころに撮ったものです。まだ青空で明るいのです。この駅の名前はリヨンへ行く列車の始発駅という意味で、リヨン駅という名前がついています。

    Gare de Lyon Bus stop
    ガレ・ド・リヨン外観、構内 うしろにTGVの車両が見える

    TGVはフランスの新幹線です。日本の新幹線より狭いという人もいるのですが、私にはTGVの方が広くて快適に思いました。座席が2席ずつだからでしょうか。風をきる騒音もなく揺れも少なかったと思います。沿線はパリ市内をでるとすぐに田園地帯で、ずっと放牧地がつづいていました。日本の新幹線沿線がずっと町ばかりなのとは大きな違いです。

    Arrived at Part Dieu The station
    リヨンパールデュー駅に到着したTGVと駅の外観

    HISで手配してもらったTGVの乗車券は、このようなA4の用紙に印刷したものでした。二等車です。

    ticket for Lyon
    TGVの乗車券

    駅に改札はありません。勝手にホームに入って行って所定の号車に乗るだけです。席に行くとおばさんが座っていました。「失礼ですが、ここは私の席だと思います。」と英語で言ったら、なにかもぐもぐと言って連結の方へ歩いていきました。通じたのかしら?

    一度だけ検札が来ました。女性の車掌さんです。バーコードを読み取るだけで次に移っていきました。

    地下鉄

    パリでもリヨンでも、移動は地下鉄が便利でした。

    パリの地下鉄は90分間乗り降り、乗り換え自由だそうです。料金は1.8€です。10枚まとめ買いをすると14€だそうです。切符の表面には乗降できる交通機関を書いてあるのだと思います。

    改札口は日本のものよりずいぶん頑丈そうに思いました。日本のラッシュアワーをさばける改札とは思えませんでした。また不正乗車をしようと思えば簡単にできそうに思います。厳重な検札にかかる費用とのトレードオフなのでしょう。

    リヨンの地下鉄で、銃をもった兵士のようなひと数人が、アラブ風の女性たちをとりかこんでいるのを見かけました。不正乗車だったかもしれません。

    ticket, Paris subway Subway Gate for wheel chair
    パリの地下鉄乗車券とリヨンの地下鉄の車いす用改札口

    リヨンでは車いす用の改札口を見つけました。地上の歩道の上にあります。ここで切符をかざすと扉があいてエレベータに乗りこめます。降りるとホームです。

    帰途 サンテグジュベリ空港へ

    帰りは、サンテグジュベリ空港からパリCDG経由でした。どちらもエアーフランス機。空港へはRhonexpress ローヌエクスプレスという電車に乗りました。この電車の切符を買うときにも、自動販売機はクレジットカードを認識しませんでした。電車の女性車掌から買いました。無線カード端末はちゃんと認識するのです。
    フランスでは、現場ではたらく女性の姿が目立ちました。
    サンテグジュベリ空港では、星の王子様に関連したものがあるかと思って探したのですが、見つかりませんでした。

    Rhonexpress
    空港へのアクセス ローヌエクスプレスの車内

    9.その他

    いくつか気が付いたことを書いておきます。

    トイレ

    同行の家族は、どこへいってもまずトイレを探します。リヨンの街ではこのようなトイレを3か所見つけました。用をたしてボタンを押すと部屋全体にシャワーがかかって自動的に清掃するそうです。外へ出るタイミングをのがすと、ずぶぬれになるそうです。
    一人が中に入るとずいぶん時間がかかるようです。2,3人も並んでいると30分くらいは待つことになりそうです。

    Arrived at Part Dieu The station
    リヨンの公園にあった公衆トイレ

    ルーブル

    パリでは、なにはともあれルーブルへ家族を連れて行きました。
    ここでは日本の障害者手帳が効力をもちました。ゲートにいる若いお兄さんに赤い手帳をみせると、「これはなんだ?」と聞くので、"Japanese handicapped"と答えたら、「どうぞ」と言ってくれました。付き添い1名も日本と同じです。

    Luvre Venus
    ルーブル美術館

    羽田への交通

    我が家から羽田までは、バス、電車を乗り継ぐと家族6人で片道5千円ほどかかります。荷物が大きいですからタクシーにすると1万円が2台分必要です。それで車を9日間羽田にとめることを選びました。料金は8,350円でした。
    駐車場の予約は1か月前からですが、すぐに埋まってしまいます。誰かが用もないのに押さえてしまうようです。辛抱強く毎日アクセスしていると、次第に空きが出てきて予約できます。係の人に聞くと、予約しなくても、出発の3時間も前にくれば大丈夫だよ、ということでした。

    10.おわりに

    たくさんの方々、かもめクリニックの皆様、タサン透析センターの皆様のサポートのおかげで、海外透析旅行を無事に終えることができました。すべての皆様に感謝しています。

    フランスでは英語は通じないよと忠告されていたのに勉強せずに行ってしまいました。タサン透析センターではすべてを英語だけで済ませましたが、いまはこれを横柄なことだったと反省しています。外国へ出かけて行ってお世話になるのですから、その国の言葉を少しでも覚えていくべきでした。おはよう、さようなら、ありがとう、この三つは必須の言葉だと思います。

    このつたない文章をごらんになって、よし自分も海外へ行こう、という方が現れるよう祈っています。